Pajekを活用した社会ネットワーク分析(続き)
Pajekを活用した社会ネットワーク分析
6.中心と周辺:
・あるネットワークの次数集中度は次数の分散/最大の分散
で定義する。
(最大の分散はスター型の場合である。例えば点が5個の
スター型ネットワークで、中心の点は次数が4でその他の
点は次数が1である。1に近ければスター型に近いということ。)
・測地線(geodesic)とは最短のパスのこと。
・ある点の近接性(closeness centrality)はその点と他のすべての点との
距離の総和で他のすべての点の数を割ったもの。
(スター型の中心の点が最大=1となる。)
・ネットワークの近接性の集中度は近接性の分散/最大の近接性
(スター型では1となる。)
強連結されていない場合は近接性の集中度が使えない。
・ある点の媒介中心性は他のすべての点同士の測地線にその点が
含まれる割合。
(最短のパスで通ろうとすると、その点を遠ってしまうペアの割合)
あるネットワークの媒介性の集中度は、その大きさのネットワークが
持ちうる最大の最大の媒介中心性の分散(スター型)で実際の分散を割ったもの。
7.仲介者とブリッジ:
・ブリッジとは、それを除去するとネットワーク内のコンポーネント数が
増加する紐帯
・切断点とはその点を除去するとコンポーネントが増える点
(ただし、ブリッジに接続する点がすべて切断点ではない。
ネットーワークの端の一点への紐帯はブリッジだが、端の一点を
除去してもコンポーネントは増加しないから)
・バイコンポーネントとは切断点を含まないサイズ3以上の
コンポーネント
(その中の点のどれか一つを除去しても孤立する点ができない。
どの点を除去してもパスがある)
・一般的に家族内はクリークを形成する。このような関係は
お互いに知っている情報を交換するので、例えば転職したい場合
に新しい職業の情報源としては役に立たない。
・以下はエゴセントリックなアプローチを考える。3種類の
トライアドをエゴを中心に三つに分類する。
A.完全トライアド
→個人性は弱くなる。さらにどちらかの紐帯を切断して
しまうと、C.に陥ってしまいエゴには不利になる。
この状況は拘束がある、という。
B.他者と第三者の間にエゴ
→エゴは他者と第三者を競争させて漁夫の利を
得やすくなる。他者と第三者の紐帯の不在は
構造的空隙(Structual hole)として利用できる。
C.エゴと他者との間第三者
→B.の競争させられる立場
・ここまでの議論では紐帯の重みが欠けていたが、
有向ネットワークでは紐帯の相対的な力を定義する
事ができる。
・点uと点vの間の紐帯に課される点uの二者間拘束とは
点vが強結合している点が持つ点uとの紐帯の数と強さによる。
・ある点の他の点に対する拘束度の総和を得られる。
拘束度の総和が高ければ自由度は低くなる。
→拘束和の低い個人や組織のパフォーマンスは
高い、という調査がある。
・エゴセントリック密度はエゴを除いたネットワークの
なかの紐帯の数を完全ネットワークの紐帯の数で割ったもの。
→エゴセントリック密度が高ければ拘束和は高い。
・所属と仲介関係は以下の5つがある。
A.コーディネーター
→同じ組織の中で仲介する
B.部外仲介者
→別の組織に属するが、同じ組織の者同士の
仲介する。
C.代表者
→同じ組織からの入を別の組織の者に
出力する。
D.門番
→別組織からの入力を同じ組織の者に出力する。
E.リエゾン
→三者とも別の組織に属した状態で仲介する。
※p.219:「良い代替者が存在しないと代表や門番として良くない」…という部分はよく分からなかった。
8.普及:
・普及曲線はS字カーブになる。
・採択率(adoption rate)はある時点での採択者の割合。
・ある時点におけるある点の照射量とは、その点の近傍の点
のうちすでに採択済みの点の比率。
・ある人の閾値とはその人が採択した時点での照射量。
9.威信:
・ある点のInput Domain とはパスを通じてその点に
つながっている点
・ある点の近接性威信とはInput Domainがネットワーク全体に
占める割合を、Input Domainのすべての点からその点
への距離で割ったもの。
(スター型の中心で最大。直接選ばれると最大)
10.序列:
・トライアドを分析すればネットワーク
全体がバランスしているかどうか分かる。
段階が幾つかある。
A.balance model
→クラスタ間は対称紐帯のトライアドのみ
B.model of crasterability
→クラスタ間は対称紐帯、紐帯なしのトライアドも可。
C.model of raked clusters
→非対称なダイアドをもつトライアドも可。高位は低位に報いない。
D.transitivity model
→推移的だが、低位が必ずしも高位を選択しないトライアドも可。
E.hierarcchical cluster model
→非サイクルの非対称ダイアドを認める。
(ここまでの段階で含まれなかったトライアドは
禁じられたトライアドであり、禁じられたトライアドを
多く含むネットワークにはバランス理論を適用出来るか見直すべし)
12.ブロックモデル
・ある点とある点が構造同値とは、それぞれがそれぞれの近傍の点との紐帯が
全く同じであること。
・類似度によって階層的クラスタリングを行い、樹形図を作成する。
以上。早く図書館に返却しないと・・・。
#cytoscapeWebを使って絵を入れたかったが、まだうまく使いこなせず、今回は断念。
Pajekを活用した社会ネットワーク分析
6.中心と周辺:
・あるネットワークの次数集中度は次数の分散/最大の分散
で定義する。
(最大の分散はスター型の場合である。例えば点が5個の
スター型ネットワークで、中心の点は次数が4でその他の
点は次数が1である。1に近ければスター型に近いということ。)
・測地線(geodesic)とは最短のパスのこと。
・ある点の近接性(closeness centrality)はその点と他のすべての点との
距離の総和で他のすべての点の数を割ったもの。
(スター型の中心の点が最大=1となる。)
・ネットワークの近接性の集中度は近接性の分散/最大の近接性
(スター型では1となる。)
強連結されていない場合は近接性の集中度が使えない。
・ある点の媒介中心性は他のすべての点同士の測地線にその点が
含まれる割合。
(最短のパスで通ろうとすると、その点を遠ってしまうペアの割合)
あるネットワークの媒介性の集中度は、その大きさのネットワークが
持ちうる最大の最大の媒介中心性の分散(スター型)で実際の分散を割ったもの。
7.仲介者とブリッジ:
・ブリッジとは、それを除去するとネットワーク内のコンポーネント数が
増加する紐帯
・切断点とはその点を除去するとコンポーネントが増える点
(ただし、ブリッジに接続する点がすべて切断点ではない。
ネットーワークの端の一点への紐帯はブリッジだが、端の一点を
除去してもコンポーネントは増加しないから)
・バイコンポーネントとは切断点を含まないサイズ3以上の
コンポーネント
(その中の点のどれか一つを除去しても孤立する点ができない。
どの点を除去してもパスがある)
・一般的に家族内はクリークを形成する。このような関係は
お互いに知っている情報を交換するので、例えば転職したい場合
に新しい職業の情報源としては役に立たない。
・以下はエゴセントリックなアプローチを考える。3種類の
トライアドをエゴを中心に三つに分類する。
A.完全トライアド
→個人性は弱くなる。さらにどちらかの紐帯を切断して
しまうと、C.に陥ってしまいエゴには不利になる。
この状況は拘束がある、という。
B.他者と第三者の間にエゴ
→エゴは他者と第三者を競争させて漁夫の利を
得やすくなる。他者と第三者の紐帯の不在は
構造的空隙(Structual hole)として利用できる。
C.エゴと他者との間第三者
→B.の競争させられる立場
・ここまでの議論では紐帯の重みが欠けていたが、
有向ネットワークでは紐帯の相対的な力を定義する
事ができる。
・点uと点vの間の紐帯に課される点uの二者間拘束とは
点vが強結合している点が持つ点uとの紐帯の数と強さによる。
・ある点の他の点に対する拘束度の総和を得られる。
拘束度の総和が高ければ自由度は低くなる。
→拘束和の低い個人や組織のパフォーマンスは
高い、という調査がある。
・エゴセントリック密度はエゴを除いたネットワークの
なかの紐帯の数を完全ネットワークの紐帯の数で割ったもの。
→エゴセントリック密度が高ければ拘束和は高い。
・所属と仲介関係は以下の5つがある。
A.コーディネーター
→同じ組織の中で仲介する
B.部外仲介者
→別の組織に属するが、同じ組織の者同士の
仲介する。
C.代表者
→同じ組織からの入を別の組織の者に
出力する。
D.門番
→別組織からの入力を同じ組織の者に出力する。
E.リエゾン
→三者とも別の組織に属した状態で仲介する。
※p.219:「良い代替者が存在しないと代表や門番として良くない」…という部分はよく分からなかった。
8.普及:
・普及曲線はS字カーブになる。
・採択率(adoption rate)はある時点での採択者の割合。
・ある時点におけるある点の照射量とは、その点の近傍の点
のうちすでに採択済みの点の比率。
・ある人の閾値とはその人が採択した時点での照射量。
9.威信:
・ある点のInput Domain とはパスを通じてその点に
つながっている点
・ある点の近接性威信とはInput Domainがネットワーク全体に
占める割合を、Input Domainのすべての点からその点
への距離で割ったもの。
(スター型の中心で最大。直接選ばれると最大)
10.序列:
・トライアドを分析すればネットワーク
全体がバランスしているかどうか分かる。
段階が幾つかある。
A.balance model
→クラスタ間は対称紐帯のトライアドのみ
B.model of crasterability
→クラスタ間は対称紐帯、紐帯なしのトライアドも可。
C.model of raked clusters
→非対称なダイアドをもつトライアドも可。高位は低位に報いない。
D.transitivity model
→推移的だが、低位が必ずしも高位を選択しないトライアドも可。
E.hierarcchical cluster model
→非サイクルの非対称ダイアドを認める。
(ここまでの段階で含まれなかったトライアドは
禁じられたトライアドであり、禁じられたトライアドを
多く含むネットワークにはバランス理論を適用出来るか見直すべし)
12.ブロックモデル
・ある点とある点が構造同値とは、それぞれがそれぞれの近傍の点との紐帯が
全く同じであること。
・類似度によって階層的クラスタリングを行い、樹形図を作成する。
以上。早く図書館に返却しないと・・・。
#cytoscapeWebを使って絵を入れたかったが、まだうまく使いこなせず、今回は断念。